須磨アルプスの裾野を背にした四季の変化を肌で感じられる校舎

二つの中高一貫教育で成果

滝川中学・高校、滝川第二中学・高校は、学園創立者・瀧川辨三の志「至誠一貫」「質実剛健」「雄大寛厚」を受け継ぎ、それぞれに多方面での実績をあげている。両校の校長先生にお聞きした。

学力向上とリーダーシップ教育

男子校の本校に、入学してきて自分の人生を思い描く時の大きな要素は進学です。難関国公立大や難関私立大を目指すにはやはり基礎学力は必要です。伝統校ですので指導のノウハウは持っていますが、更に今の時代に合ったものにしていきたいと考えています。
例えば、授業アンケートを実施して生徒たちの気持ちを先生にフィードバックし、それをもとに研究をし、職員自ら授業の質を向上させようとしています。
また、滝川リーダーシップ教育とは、校訓に則した「おおらかでたくましく誠実な人間」を育てるための教育です。リーダーシップを取るためには単にリーダーになるだけではなく、リーダーを支える力も必要となります。そこで、卒業生や苦労を重ねてきた先輩方の話を聞く「自分発見セミナー」を中学2年生で年間5~7回程度取り入れています。高校1年生では、自分の体験などをもとに生き方を考え、発表する「滝川フォーラム」を行っています。その他、学校行事や部活動などあらゆる場面を通して、自分だけでなく他の人のことも考える人間づくりを目指しています。

6年間一貫教育の成果

中学から入学してくる子どもたちは当初から、医学部を始め理系の難関国立大を目指す「医進」、同じく文系の難関国立大を目指す「スーパー特進」、国公立大や難関私立大を目指す「特進」という3つのコースに分かれています。授業の展開の仕方は違いますが、進め方は同じです。中学段階の子どもたちは一人ひとり伸び方が違います。最初から成績の良い子もいれば、後から伸びてくる子もいますから、希望や成績によって変更可能にするためです。これが功を奏しているのでしょうか、毎年、100人前後が国公立大学に進学し、20人程度が私学も含め医学部に進学しています。これは素晴らしい実績だと思っています。

伝統の滝川、躍進中の第二

滝川中学・高校は90年以上の歴史を持つ伝統校です。一方、もうすぐ創立30年の新しい学校、滝川第二中学・高校には、伸びつつある勢いを感じます。雰囲気は幾分違いますが、両校は同じ瀧川学園で、校歌も同じ。一緒に活動することもあります。昨年は本校のインターアクトクラブなどが呼びかけ両校が協力して東日本大震災の募金を集め、何と!年間4回も東北へボランティア活動に出かけています。
スポーツでも野球などで交流試合をやりはじめました。

自分の中にある「志」を信じて!

今の日本は災害に見舞われるなど、経済的にも厳しい社会状況にあります。そんな中で、自分の中にしっかりとした軸を持ってほしい。坂本龍馬とともに暗殺された中岡慎太郎は、「今日尊いこと卑しいことが、明日も尊くて卑しいとは限らない」と土佐の後輩に言葉を残しています。つまり…、自分の中にある「志」を信じるしかないんです。よく言われる「夢や希望」は自分の中にあるもの。それを信じて進んで欲しい。ただし、周りには「しんどい人」もいることに気づくことも大事です。そういう人たちにも配慮ができる人になって、しんどくなっている日本を元気にできる人を育てる学校でありたいと願っています。

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滝川中学校・高等学校
校長 
江本 博明さん

1974年大阪大学卒業。三菱電機(株)で5年間勤務。1979年県立学校教員に転職し、1993年県教委に入り14年間教育行政に携わる。2007年兵庫県立鳴尾高校校長に就任し、2009年兵庫県立兵庫高校校長で県立高等学校長協会の会長をつとめたあと、2011年4月から現職。

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