photo by 林景澤

気分は新鮮 新社会人・新入生に贈る言葉(1) 安藤忠雄

自己を見つめて前進する。

安藤忠雄 建築家

「石の上にも三年」という言葉がある。一つのことに、腰を据えて取り組み、努力を重ねる中でしっかりと自分の基礎を築きあげることが大切だ︱先人たちが経験の中で学んだことが、言葉となって残っている。

しかし現在、情報が氾濫している故か、若者たちはすぐに職を転々とする傾向にあるという。
少し嫌なことに遭遇すると逃げ腰になり、「ここよりももっと良い職場がある」と、『自分探し』という聞こえの良い言葉を使って、数か月で職場を離れていく。
私たちは、社会との関わりを通して、辛抱や我慢を覚え、価値観を形成し、判断力を養っていく。責任ある自立した個人として、自己を磨く努力を積まなければ、どこに行ってもまともな仕事などできるわけがない。
『自分探し』をする前に、まず人間として確固とした基礎を築かなければならない。


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目次 2012年4月号