トーキーの世界に迷い込んだかのよう

神戸をモンマルトルにする男 アーティスト・凛

絵筆を執る凛さん

絵筆を執る凛さん

観光客で賑わう坂道を風見鶏の館の手前で右に折れ、雑踏が嘘のように静かな小径へ。そこに佇むある画廊喫茶ギギ北野は、トーキーの世界に迷い込んだような雰囲気。古めかしいソファの上には、美術書が無造作に積み上げられている。

目を惹くのは多種多彩な作品。段ボールに描かれたたくさんの絵は、時代を超えてそこにあるかのような存在感を示している。フィルムに描かれた金魚は、ボトルの中で今にも泳ぎそうだ。手元にある石を手にすると、いきいきとした動物やセピア色の北野の風景、モディリアーニの作品など、さまざまなモチーフが描かれ楽しい。抽象画は「蝋操」という聞いたこともない技法で、光や角度で見えるものが違う不思議な作品。蝋という不安定な素材ゆえ、時を経るごとにどうなっていくのか興味深い。

これらの作品の作者にして、ここの主はアーティストの凛さん。革新的な画家達が立ち上げた明朗美術連盟の系譜を受け継ぎ、水彩油彩を問わずさまざまな物体をキャンバスにして描く〝風雲児〟と聞いていたが、会うと実におだやかな紳士だ。

芸術家の表現と交流の場をと、3年前に北野に来た彼は、エコールドパリの頃のモンマルトルのようなアートと街が一体となる街づくりにも積極的だ。その一環として、毎週末には絵画教室の生徒たちと風見鶏の館の前でアートマーケットを開催。生徒達は描くだけでなく、観てもらう、買ってもらう楽しさを感じ、絵に熱が入るという。
しかし、素人がそんなに簡単に描けるものなのか?と問うと、「誰でもすぐに描けるようになります。みなさん、自分のことをわかっていないのですよ。良いところを伸ばすことが上達のコツです」と凛さん。
絵という字は絆の「糸」が「会う」と書く。凛さんとの出会いがあなたの感性を刺激し、新しい世界の扉を開くだろう。

フィルムに描かれた金魚がボトルの中で泳ぐ

フィルムに描かれた金魚がボトルの中で泳ぐ

(左)画廊喫茶GIGI北野 (右)凛さんが描いたシャドーポートレート

(左)画廊喫茶GIGI北野 (右)凛さんが描いたシャドーポートレート

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画廊喫茶GIGI北野
神戸市中央区北野3-5-16
11:00~24:00(月休)
http://art-gigi.com/
TEL.078-261-1023

名谷文化センターで凛先生に絵を習ってみませんか?

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絵画教室

水彩画/油絵/水墨画/エコアート/フィルムアート/ストーンアート/ガラスアートetc..
指導:現代美術家・凛
随時受講可能・見学歓迎
20120402802
名谷駅前・名谷センタービル6F
TEL.078-792-6080
http://www.mcckobe.com/culture3


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目次 2012年4月号