[海船港(ウミ フネ ミナト)] ライン河クルーズ4 マンハイムからリューデスハイムまで

文・写真 上川庄二郎
20120407401

【マンハイムからバートヴィンプフェンへ】

マンハイムはライン河に面したドイツ古城街道の出発点の町。ここからネッカー川を遡るオーバーランド・ツアーである。バスで小一時間、バートヴィンプフェンという小さな村に入る。
ここは、神聖ローマ帝国の皇帝が温泉保養地として滞在した〝皇帝の町〟といわれている。現在も温泉保養地として人々を引き付けている。さしずめ、太閤の湯・有馬温泉といったところ?
さすが皇帝の町といわれるだけあって、城址らしき公園も手入れが行き届いていて心が和む。
この町を散策した後、バスは古城街道を走り、ハイデルベルクに向かう。車窓からの眺望なので一つひとつの古城の故事来歴は十分勉強できなかったが、車窓からの写真だけ紹介しておこう。

手入れの行き届いた美しいバードヴィンプフェン公園

手入れの行き届いた美しいバードヴィンプフェン公園

古城街道沿いの山城のひとつゲッツェンブルク城

古城街道沿いの山城のひとつゲッツェンブルク城

【ハイデルベルク&ハイデルベルク城】

ハイデルベルクの人口は10万人強。その内1/5がハイデルベルク大学の学生というから驚きである。学生数が多いまちとしては、日本では京都だがとてもそのような比率ではない。マックス・ウエーバーをはじめ、多くの著名な学者が教鞭を執り、多くのノーベル賞受賞者を輩出したドイツ最古の大学(1386年創設)のまちである。
ハイデルベルク市街後背の高台には、ハイデルベルク城址がある。幾多の戦争を経て破壊されそして修復が繰り返されてきたまさに城址である。
日本の城郭は木造建築だけに残存している城郭こそ少ないが、これらはもっと世界に評価されて然るべきではなかろうか。日本にも世界に誇れる自然遺産、文化遺産、歴史遺産は数多くある。これらを如何にして世界の舞台に売り込むか、ビジット・ジャパンを推し進める上での大きな課題といえよう。
姫路城が世界遺産に登録されてから訪れる外国人の数が増えている。自然、文化、歴史遺産の豊富な瀬戸内海も何としても世界遺産に登録されるよう国を挙げて努力して欲しいと思う。

マルクト広場からハイデルベルク城を望む

マルクト広場からハイデルベルク城を望む

ハイデルベルク城からカール・デオドール橋を遠望

ハイデルベルク城からカール・デオドール橋を遠望

【リューデスハイム&つぐみ横丁】

リューデスハイムは、観光客を魅了して止まないワインのまち。特にワイン酒場やレストランの並ぶドロッセル通りは有名だ。日本では、つぐみ横丁と紹介されている。
船は、夕方リューデスハイムに着岸した。明朝の出航ということなので、夕食も済ませた後の乗船客たちは、二次会とばかりに、三々五々さしずめ法善寺横町を連想してつぐみ横丁なるところの探訪に出掛けた。
ところがまったく雰囲気が違う。通りこそ狭いが、両サイドのワイン酒場やレストランの奥行きは深く、ライブ演奏にあわせてダンスに興ずる人たちで沸き返っている。日本の飲み屋横丁の風情とは似ても似つかない。ドイツ風と言っておこう。
瀬戸内海でも、古くからの風待ち潮待ちの港として栄えた巷がある。そのような穴場を掘り起こせば、瀬戸内のつぐみ横丁のようなところはいくらもあるはず。あたら宝物が埋れてしまっているのではなかろうか。そんな思いでつぐみ横丁を後にした。

ライブにあわせて踊り語らう

ライブにあわせて踊り語らう

つぐみ横丁の夜は更けて

つぐみ横丁の夜は更けて

■かみかわ しょうじろう

1935年生まれ。
神戸大学卒。神戸市に入り、消防局長を最後に定年退職。その後、関西学院大学、大阪産業大学非常勤講師を経て、現在、フリーライター。


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目次 2012年4月号