
神戸の粋な店 ciccia チッチャ
「神戸のイタリアン」を追求
日本料理でも関西と九州では全く異なるように、イタリア料理もトスカーナの料理とピエモンテの料理は違う。シェフの青木さんはイタリアの各地を巡り、ミシュランの星が輝く11の店で腕を磨いた実力派。そこで学んだのは、地元の人の郷土料理への愛情と、それを時代に合った料理へと昇華させる、シェフたちの思想とセンスだった。
故郷の神戸に戻り店を開いて間もなく3年。カウンター中心でカジュアルな雰囲気だが、料理は完成度の高いものばかり。本場で学んださまざまなイタリア各地の郷土料理の手法をベースに、神戸っ子の口に合う「神戸のイタリアン」を追求。淡路の穴子や丹波の野菜など、生産者たちとのコミュニケーションを育みながらより良い素材を求め、その滋味を引き出している。
それを可能にするのは、丁寧な仕事だ。イタリアというと大雑把というイメージだが、真逆。トマトソースは、数種類のトマトを使用して、仕込む手の込みよう。細工の包丁を惜しまず、パスタやパンまで自家製、ワインごとにグラスの形状も変える。常連客は、その日お薦めの食材を使用したコース料理を注文する方が多いとか。
「手を抜けない性分」と青木さんは言うがそこには明確な意思があり、舌で味わう刹那のためにその何倍もの時を費やす。ゆえに、その味の記憶は永遠になる。
Volere e potere.(意思は力)

店内はカジュアルな雰囲気で、気軽にお料理を楽しめる

店内はカウンター11席、テーブル席は4席のみ

「神戸のイタリアンを追求したい」と
オーナーシェフの青木勇司郎さん

麺のもちもちとトマトの濃厚な甘みが絡み合う徳島県鎌田農園のフルーツトマト桃果(ももか)を使ったフレッシュトマトソースのスパゲッティ(1,680円)※価格はハーフサイズ税別

フランス産乳飲み子牛のゆっくりロースト 水牛のモッツァレラのソースと春野菜と一緒に(3,980円)は、焼いては冷ましを繰り返して絶妙な火の入りでやわらかい※価格はハーフサイズ税別

地野菜たっぷりのバーニャカウダピエモンテ風(1,400円)は、
アンチョビの風味が野菜の甘みを引き立てる※価格はハーフサイズ税別

【推薦人】 株式会社淡路屋
代表取締役社長 寺本 督
■ciccia(チッチャ)
神戸市中央区加納町3-11-2
奥田ビル1F
TEL:078-272-2662
営業:17:30~23:30
(L.O.22:30)
定休:日曜日、月1回不定休