神戸のカクシボタン 第十九回

写真/文 岡 力

「お気に入りの一杯を求めて」

 バルコニーで飼育している6匹の亀を眺めながら飲む珈琲。人には理解されにくいが私にとって最高に贅沢な時間である。思えば毎日消費している食品の筆頭にあがる珈琲。実のところ、これまであまりこだわっていなかった。
 「俺らしい一杯が飲みたい・・・」思い立ったが吉日。早速、神戸市灘区にある創業83年の日米珈琲株式会社を訪問した。同社は、神戸一帯の喫茶店(約500店舗)に商材を卸すトップ企業。展開する事業のひとつに「神戸珈琲職人」ブランドがある。
 「実社会から学ぶ」地元の流通科学大学、神戸芸術工科大学に通う学生と産学協同で意見を出し合い会社の一角にカフェをオープン。四季折々のシーンをパッケージと味覚で表現した「かれんだー珈琲」なる商品も開発し神戸経済・文化の活性化に貢献している。店内には、深い知識と高度な技術を習得した「コーヒーインストラクター」が常時待機。「コク」「香り」「酸味」「苦味」の好みを詳細に伝える事で自分にあった珈琲豆をブレンドする事ができる。店名同様、まさに「神戸珈琲職人」と言える。
 書斎にて、濃厚な苦味とコクにこだわった珈琲をお気に入りのマグカップに注ぎこの原稿を書いている。愛用の嗜好品を持つことは、物書きの勲章である。(格好だけだが・・・)窓際では亀が気持ちよさそうに甲羅干しをしている。平穏で何気ない日常に乾杯。

学生の意見を日米珈琲が形にしたカフェ

学生の意見を日米珈琲が形にしたカフェ

良質な生豆を厳選

良質な生豆を厳選

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■「神戸珈琲職人」のカフェ

神戸市灘区灘南通6丁目2-20
【営】8:00~17:00
【定休日】土曜日・日曜日・祝日
阪神電鉄西灘駅徒歩4分
JR灘駅徒歩8分

■岡力(おか りき)コラムニスト

ふるさとが神戸市垂水区。著書「アホと呼ばれた’80S」「噂の内股シェフ」「関西トラウマ図鑑」
連載「大阪ロマン紀行」(大阪日日新聞)
出演「おちゃのこSaiSai」(J:COMチャンネル)
「Oh!二度漬けラジオ」(YES-fm)


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目次 2015年7月号