WHAT IS IT? Vol.1「電話はつながったほうが良い」

文/永吉一郎

今月から連載を開始することになりました永吉と申します。神戸デジタル・ラボという会社の社長をしております。世間でいうところのいわゆるIT企業です。
趣味で楽器演奏をしております。映画も年間40本以上見ます。水族館巡りは世界60か所を超えました。本当は映画や音楽や魚の話のほうが得意なのですが職業柄IT話で連載することになりました。よろしくお付き合いのほどお願いします。
さてタイトルのWhat is IT?はカタカナ読みしますとホワット・イズ・イットです。なんじゃそれ?とでも訳していただければ結構です。

左上に、NTT DOC... 3Gの文字が

左上に、NTT DOC… 3Gの文字が

いきなりですが上の写真をご覧ください。現在私が使っているApple iPhone4です。いわゆるスマートホンの一種です。注目は画面左上の文字です。NTT DOC…3Gとありますね。ここでおや?と思われた方、かなりの携帯通です。本来はSoft Bank 3Gと表示されています。そう、ここは携帯電話の命綱ともいうべき公衆回線名が表示されているのです。
公衆回線接続のために携帯電話にはSIMカードという着脱可能な小さなICカードが内蔵されています。このカードの中には電話番号を特定するための固有のIDが記録されています。つまり、携帯電話を回線に接続するにはこのSIMカードが必要なのです。
海外ではSIMカードを購入することで電話番号を手に入れ、それを別途購入した携帯電話に装着することで回線に接続することができます。携帯本体を自由に買い替えてもSIMカードを移行すれば良いわけです。
一方日本ではSIMロックという方式によって、携帯本体側に接続事業者特定のSIMカードしか使えないようになっています。従ってiPhoneを使いたい人は自動的にSoft Bankと契約することになるわけです。実際私も最初はSoft BankのiPhoneを使ってました。しかしまあはっきり言って都会人のオモチャかと思うほど都市部以外での回線状況は悪く、例えばオフで海や山に行くとまず繋がりませんでした。ゴルフ場で繋がらないので結局元の携帯に戻したというビジネスマンもかなりいたと聞きます。
しかしiPhoneを代表とするスマートホンは相当に便利なシロモノです。まずいつでもどこでもネットから情報を手に入れることができる。ちょっとしたアイデアを文字でも声でもメモできる。スケジュール管理もできる。音楽もビデオも視聴できる。写真もビデオ撮影も可能。それ以外にも便利なソフトが次々と開発されていて無料で使えるものも相当数存在します。これで通信環境が充実していれば、と思うのが人情。
そこで何とか方法がないかと調べてみると海外版のSIMロックフリーのiPhoneが日本の電波法の認証を受けていることが判明しました。海外版のiPhoneは日本で使用可能なわけです。
通信状況の良いDOCOMOではSIMカードは別売りしていませんが、DOCOMOの公衆回線を使ってサービスを行っている日本通信という会社が海外版iPhone4用のSIMカードを販売している事がわかりました。ちなみにこういう形態、つまり他社から無線通信回線を借り受けてサービスを提供する事業者のことをMVNO(Mobile Virtual Network Operator)と言います。海外からiPhoneを取り寄せ、日本通信からSIMカードを購入し私のDOCOMO iPhoneは完成しました。快適に使っています。
この4月からはNTT DOCOMOが新規発売の携帯電話を順次SIMフリーにすると発表しています。ようやく日本も世界標準で携帯が使える国になりそうです。また、スマートホンとしてはグーグルが開発・無償で公開しているアンドロイドというOSを使用した携帯も多く発売されています。こちらはNTT DOCOMO、AU、Soft Bankから発売されていますのでお好みで選べます。次の買い替えで検討してみては。本当に便利ですよ。

 

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株式会社神戸デジタル・ラボ(KDL)
代表取締役社長 
永吉 一郎

1962年神戸生。広島大学卒業後京セラに入社、光学機器の開発に従事。国内外工場の量産立上げを経験。1991年父親の病死に伴い神戸に戻り日宣通の社長に就任。1995年阪神淡路大震災の経験を元にWEBシステム開発の神戸デジタル・ラボを設立、現在に至る。ICT推進協議会副会長、神戸市政策提言委員など歴任。


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