最高級の品質、生産量の少なさから「幻の手延べ麺」と評される

くにうみ! 島だより ⑨

昔ながらの製法に拘り続ける「淡路手延べそうめん」!

最高級の品質、そしてわずかな生産量ゆえ
「幻の手延べ麺」と評される

淡路のご当地グルメの火付け役となった「淡路島牛丼」。その第2弾として登場したのが「淡路島ぬーどる」。この「ぬーどる」の源流になっているのが、「淡路手延べそうめん」。淡路で手延べそうめん?あまり知られていないが、実は160年の歴史を誇る。

今も昔ながらの手作り製法をかたくなに守り、風味とコシのある食感が特徴なのが「淡路手延べそうめん」。

そのルーツは古く、江戸時代まで遡る。福良の漁師、渡七平が天保年間、素麺発祥の地三輪の里から技術を持ち帰り、明治になると漁師の冬場の副業として定着していくようになり発展、大正期には約140世帯も製造に従事していた。しかし、現在はわずか10数社の業者のみとなってしまった。
手延べ麺は冬につくられる。寒さが極まる12~2月に最も良い麺ができるとされるが、雪が降るほど寒すぎると麺が凍てつき生産できない。そんな手延べ麺づくりに適した温暖な福良の気候の中、伝承された独自の製法と五感を研ぎ澄ませた職人の技から、高級料亭も魅了され玄人筋からも絶賛されるきわめてすぐれたクォリティの麺が生み出される。最高級の品質、そしてわずかな生産量ゆえ「幻の手延べ麺」と評されるのも頷ける。
手延べそうめんは、小麦粉を練り合わせた後、食用植物油を塗布しながら順次引き伸ばして丸棒状の麺にする。この手延べそうめん独特の製法である、油を加えて「より」をかける工程は、グルテンと呼ばれるたんぱく質を作り出す。細く仕上げるために何度も「より」をかける手延べそうめんには、グルテンが蓄えられる。
素麺は麺を作ってすぐ食べるより1~2年寝かせる(熟成)とおいしくなる。1年以上寝かすと、麺内の油気がぬけ、麺がしまりコシが強くなるそうだ。この熟成した麺は「古物(ひね物)」と呼ばれ、麺は細いほど熟成期間を長くすることでよりいっそうコシが強くなり風味が出ると伝えられる。
また、他の産地では機械化が進んでいるが、昔ながらの製法で大量生産せず、二日行程で素麺一つひとつに目が行き届くように、丁寧に製造する点も美味しさの秘訣となっている。
2010年、この淡路特製の手延べ麺を改良し、島内33店舗が参加して提供する淡路島ぬーどるプロジェクトがスタートした。「つるり」とした舌ざわりに「もちっ」とした歯応え。のどごしなめらかで風味も豊か。一本一本手で延ばした麺だけが持つ不思議な食感。ストレートでありながらしっかりとだしがからまり、茹でても伸びにくい理想とも言える麺との出会いが、創造力を刺激する。島の誇りとも言うべきこの麺に敬意を払いつつ、鯛、蛸、あさり、わかめ、玉ねぎ、白菜、猪豚、地鶏、牛乳など淡路の海山の幸と融合させ、斬新なレシピを生み出した。シンプルなつけ麺から、パスタ風やお好み焼まで、淡路の味覚のみならず、自然や伝統、文化までもが盛られている。

今なお昔ながらの手延べに拘る

今なお昔ながらの手延べに拘る

「淡路手延べそうめん」を進化させた「淡路島ぬーどる」

「淡路手延べそうめん」を進化させた「淡路島ぬーどる」


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目次 2011年2月号