耳よりKOBE 神戸港周辺(ウォーターフロント)を どう利用すれば? 市民提案を一般公募

三宮駅から神戸駅にかけての新しい港湾地域から、歴史ある兵庫港周辺までのウォーターフロント(水ぎわ)。その文化や自然の価値を踏まえながら、市民に身近な利用法をともに考えようと、今年10~11月、利用案が一般公募された。テーマは「神戸ウォーターフロントの創造的デザイン」とし、市民提案公募実行委員会が主催。委員会は「神戸をほんまの文化都市にする会」などの市民団体で構成されている。
応募案の中から審査委員による審査がおこなわれ、当選した案を発表するとともに、審査員らとウォーターフロント利用に関する意見を交換するシンポジウムが、12月4日、神戸新聞ギャラリー50でおこなわれた。
最優秀賞を受賞したのは、京都大学大学院生の郭聖傑(カクセイケツ)さんと神戸大学大学院生の蘇佳珮(ソハカイ)さん。「Kobe-CO」と題し、COはコミュニケーションなどを指して、市民が利用・交流できる学校や小劇場、公共図書館などを設置することを提案。「市民の生活に近い“親切な”空間にしたい」「若者たちに夢をもってまちづくり活動に参加してほしい」と郭さん。
優秀賞は、本誌でも連載している上川庄二郎さんが受賞。ハーバーランドや中突堤を劇場でいう舞台になぞらえ、客船などを誘致し楽しい舞台になることや、瀬戸内海の玄関口として積極的に関わりを持つことを提案した。
記念講演かシンポジウムが開催され、最後は参加者からも積極的な意見が交わされた。審査副委員長で京都府立大学准教授・宗田好史さんは、「港湾都市か、観光都市か、工業都市か、神戸はどんな都市を目指すかはっきり決めることが大切。現代では文化とは学ぶものではなく自分で作り出すものに変化している、そんな中で市民が興味をもつ文化とは何かを探ることが重要」と話した。

受賞者と審査員によるシンポジウム

受賞者と審査員によるシンポジウム

出席者からも意見が

出席者からも意見が

優秀賞・上川庄二郎さんの提案発表

優秀賞・上川庄二郎さんの提案発表

最優秀賞・郭聖傑さんの提案発表

最優秀賞・郭聖傑さんの提案発表

海外留学生からの提案も

海外留学生からの提案も


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目次 2011年1月号