
子供たちの楽しそうな笑い声が響く道 「ミュージアムロード」を 文化軸に地域おこしを
2010年4月に、兵庫県立美術館の館長に就任した簑豊館長。これまでも文化を核にした地域おこしに積極的な提案を行ってきた。神戸市立王子動物園から兵庫県立美術館を結ぶ、約1キロメートルにわたる道のりを「ミュージアムロード」と名付けて、子供たちが動物やアートに親しむ文化軸にという構想もそのひとつ。
12月18日、阪神「岩屋駅」では、このミュージアムロードの命名式や記念植樹、ネームプレートの除幕式が開催され、新たな一歩を踏み出した。簑館長は「道は人が歩いてできていく。子供たちの楽しそうな笑い声が響く道になって、それが地域を元気づける」。簑館長と親交が深く、ミュージアムロードにコブシの木を寄贈した建築家・安藤忠雄さんは、「日本は縦割り行政だから、大阪市なら10年かかるところ。簑館長は就任から1年足らずで実現した。このスピード力に驚いている」。簑館長の手腕に賞賛を送った。
年間、王子動物園は約150万人、県立美術館は約100万人、人と防災未来センターは約50万人、合計300もの人出で賑わう。今後、これらの3施設を「ミュージアムロード」が文化軸核に、界隈の施設や地域の商店を取り込むことで、灘区へのさらなる集客や地域おこしをめざしていく。

兵庫県立美術館・簑 豊館長

安藤忠雄さん

阪神「岩屋」駅でも除幕式の様子