
くにうみ! 島だより ⑧
淡路島の新ブランド・3年とらふぐ
2年のところを3年。
激しい潮の流れが育む冬の味覚
ふぐといえば山口・下関が有名だが、「淡路島3年とらふぐ」の人気も年々に高まっている。3年間、淡路島の豊饒な海で育まれることで、肉厚で身がよく締まり、甘みを増す。来年3月までに約7万匹が主に京阪神地域に出荷されるまでに、ブランド力が高まっている。
南あわじ市の福良漁港で養殖される「淡路島3年とらふぐ」。2004年にブランド化をめざして養殖されてきた。世間で流通しているトラフグのほとんどが、2年間育成された800gサイズ以下のものがほとんど。しかし、3年とらふぐは1年間、長く養殖されることで、1.2㎏以上の大きさに育つ。 1.2㎏サイズ以上になると養殖と天然の肉質がわからないほどにまで育つ。
冬場の水温は10度を切るという福良湾。全国でとらふぐの養殖を行っている中で、淡路島の福良湾が1番水温が低く、潮の流れが激しい鳴門海峡の近くで養殖していることで、身のしまりが良く、味が濃厚になるという。また白子は2年物では考えられないほどの大きさに育つ。てっさ、てっちり、ふぐ皮、白子と、どこをとっても天然物に引けをとらない。
南あわじ市の福良漁協では、「淡路島3年とらふぐ」として地域団体商標(地域ブランド)登録。1.2㎏以上のとらふぐ一尾につき一枚の証明書を発行、生産者番号と出荷の通し番号を明記し、偽造の防止に努めている。
この3年とらふぐは、京阪神の料亭などへ高値で卸されるほか、淡路島内の旅館やホテルでも味わうことができる。来年3月までに約7万匹が主に京阪神地域に出荷されるという。2004年に淡路島の新しいブランドとして産声をあげた3年とらふぐ。今や冬の味覚として京阪神を中心に人気が高まっている。

3年とらふぐは、てっさ、てっちり、ふぐ皮、白子など天然物に引けをとらない

今や京阪神の料亭などになくてはならない冬の味覚となった