まちびらき20周年を迎えた井吹台。坂本会長が手にするのは「いぶき台二十年史」。また後ろには、地域コミュニティ活動が壁一面に紹介されている。

井吹台 まちびらき20年に、さらなる飛躍を誓う

井吹台自治会連合会 
会長
坂本 津留代さん
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野村不動産株式会社 
「神戸“みどりの国”プロジェクト」
所長
片山 博貴さん

神戸市営地下鉄西神・山手線「西神南」駅前で「神戸“みどりの国”プロジェクト」が動き始めた。まちびらきから20年、安全・安心で暮らしやすい街づくりに尽力してこられた坂本会長。その力強い言葉に、片山所長は「今後ますます元気になる街」という確信を新たにしたようだ。

街の鮮度を保ち続ける「井吹台」

―井吹台とは。
坂本 神戸市が開発し、平成5年に街開きした西神ニュータウンの一部で、市営地下鉄西神南駅を中心とする地区です。20年前のまちびらき当時は、街並みや建物がヨーロッパ風で、機能的に優れ、「とても奇麗な街」といわれましたが、それはあくまでもハード面のことで、大切なのは中身。まちづくりはそこから始まりました。
―この20年で住民サービスは充実してきたと思いますか。
坂本 街に必要なことは総合力です。医療、教育、買い物、銀行…、全てが整わなくては良い街とは言えません。そういう意味では、生活に必要な機能の整備はまだまだ必要でしょうね。また、まち開き当初からの住民はシニア世代になり、医療・介護など必要なサービスも変わってきていると思います。街はですから鮮度を保つ取り組みが必要。入居から20年、年齢の変化と共に自治会活動も変化しています。
―少子化の時代ですが、子どもさんも非常に多い街だそうですね。
坂本 井吹台東小学校は平成25年7月現在で、児童数1602人、日本一の児童数です。世帯の平均も30歳代前半から40歳代くらいでしょうか、若い人が多い街です。因みに児童数3位が神戸市立魚崎小学校だそうです。家を買うタイミングの多くは、「子どもが生まれたから」。従って、子育ての環境をまず考えます。神戸市内に選んでもらっている地区が2つもあるわけですから、その期待には応えなくてはいけませんね。
―井吹台自治会連合会とは。
坂本 井吹台の連合会で、現在会員数約6300世帯です。地域ボランティアの皆さんに協力いただき、子どもさんからシニアの方、さらに障がいを持つ方も対象に様々な地域活動を行っています。特に子どもさん対象の事業へは引っ越して来る前から問い合わせをいただくこともあり、企画への参加は抽選になることもあるほどの人気です。
―多くの地域住民が様々な形で参加しているのですね。
坂本 街に住む限りは単に〝寝る場所〟というのではなく、自分たちの街を少しでも良くしようと思ってもらってこそ〝地域住民〟です。同じように、地元企業さんを始め、西神南エリアにある工業団地、プロサッカーチームヴィッセル神戸さんにも街の色々な活動に参画いただいています。例えば、年1回、秋に開催する大きなイベント「いぶきの森を歩こう」には多くの企業さんにご協力いただいています。

地域活性化への貢献を目指す
「神戸“みどりの国”プロジェクト」

―好評で竣工1年前のうちに早期完売した「プラウドシティ神戸名谷」に続き、市営地下鉄沿線でプラウドシティプロジェクトが井吹台に決定した最大の決め手は。
片山 この街はニュータウンとしては比較的新しく、成熟しつつ、一方では若い世代にも人気が高く成長しつつある街だということがポイントでした。
―どんなイメージを描いていますか。
片山 私共のマンションブランド・プラウドシリーズの中でも「プラウドシティ」は環境共生型で、街の活性化への貢献も意識するというコンセプトを持っています。また、本プロジェクトは、野村不動産(株)と神鋼不動産(株)の共同プロジェクトであり、両社非常に力を入れて計画中でございます。もちろんマンション内でのコミュニティーづくりのための仕掛けは色々予定していますが、坂本会長のお話をお聞きして、地元の自治会さんとも連携して地域に馴染んでいけるのではないかと期待が膨らんでいるところです。全236戸、主役はこれから入居される皆さんです。私たちは、地域と入居者皆さんの橋渡し役をしっかり務めていきたいと思っています。
坂本 どんな年齢層の方が入って来られるのでしょうか。
片山 私たちが持っている井吹台のイメージは、緑が多く、教育環境が整っていて、住環境世界一といわれるフィンランドにある街のよう…勝手な想像かもしれませんが(笑)。そこで、小さな子どもさんがいる子育て世帯で、若い世代の入居を想定しています。
坂本 市営地下鉄沿線で駅から歩いてすぐの立地というのは少なくなっていますから、いいものを作っていただいて、街の一員になろうという思いを持つ方に入って来ていただけたらうれしいですね。受け入れる私たちも頑張っていきたいと思います。
片山 物件購入前にお客さまから最も多くいただくのが、「地域に溶け込めるだろうか」という不安の声です。坂本会長の言葉は大きな安心材料になります。

街全体でコミュニティーづくりに取り組もう

―井吹台は、安全で安心な街づくりも評価されていますね。
坂本 街の安全のために、門灯点灯100%運動、路上駐車ゼロ運動を進めてきました。門灯点灯率が90%を超えたことで評価いただき、平成19年には安心・安全なまちづくり功労者内閣総理大臣表彰を受けました。これは各自治会長さんにご理解いただき、「門灯の電球が切れていませんか?」とチラシを入れるなど色々と努力いただいた結果です。もう一つの大きな取り組み「ジュニアチーム」も評価を受けています。小中学生主体の体験型活動で、防災活動を始め、駅周辺のクリーン活動、地域パトロール、赤い羽根募金など、地域に役立つ活動への参加を年間10回程度体験します。大人になり他の街へ出て行っても、「井吹台で育った」という意識を持ち、戻って来て欲しいと思っています。思い出のない街には戻って来てくれません。私たちの手で思い出づくりをしようというものです。
―地域住民が参加する活動が盛況ですが、その秘策は。
坂本 コツコツと地道な努力以外何もないですよ。ジュニアチーム参加者も最初は3人、それも身内だけ(笑)。趣旨や活動内容を子どもたちが広報活動をしてくれて広まり、11年目になる今では毎年隊員100人前後、ありがたいことに、学校には担当教諭も置いていただいています。
片山 私どもも色々な地域で事業をやらせていただいていますが、ここまで地域活動に力を入れておられるところはなかなか無いですね。
―新しく入って来られる住民への坂本さんから要望はありますか。
坂本 自治会さん、管理組合さんには、まずブロック内でしっかりとした組織を作り、その上で地域への貢献に努めていただきたいと思います。今回のマンションプロジェクトの予定地は駅前という街の安全・安心にとって非常に重要なエリアです。そのための役目もぜひ果たしていただきたいですね。課題や要望は自治会連合会に挙げていただければ、それに対して解決策を検討し、必要に応じて行政との交渉など私たちが役目を果たしていきます。
片山 私共は当プロジェクトの敷地から出て何かをするということはできませんが、今後、入居者の皆さんが話し合い、駅前エリアに貢献する取り組みを進めていっていただけるものと思っています。
当プロジェクトは西神南駅前でもあり、井吹台谷口公園に隣接しています。私どもが現在考えているマンション内でのコミュニティーづくりの一つに、公園の里山の自然を体験しようという企画もありまして、これを地域の皆さんと一緒にできたらいいなと思っています。まだ計画段階ですが、いかがでしょうか。
坂本 それはいいですね。話し合っていきましょう! 井吹台東町、北町、西町が一緒になって地域全体でコミュニティーづくりに取り組むことが理想です。野村不動産さん、神鋼不動産さんにそのきっかけを作っていただけたらうれしいですね。
片山 ぜひ検討させていただきます。今日は参考になるお話を色々とありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
坂本 こちらこそよろしくお願いします。これからも新しいマンションがいくつも建つと思いますが、地域全体が連携する街づくりが成功するか否かは、先駆者の野村不動産さん、神鋼不動産さんにかかっています。期待しています。

まちびらき20年を迎えた井吹台は、神戸市内でも屈指の人気エリアである。写真は市営地下鉄「西神南」駅

まちびらき20年を迎えた井吹台は、神戸市内でも屈指の人気エリアである。写真は市営地下鉄「西神南」駅

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片山 博貴(かたやま ひろき)

野村不動産株式会社 
「神戸“みどりの国”プロジェクト」所長

慶応義塾大学卒業後、野村不動産㈱に入社。神戸市営地下鉄「名谷」駅に434戸を分譲した「プラウドシティ神戸 名谷」では副所長を務めた。神戸市営地下鉄「西神南」駅のマンションプロジェクト「神戸“みどりの国”プロジェクト」では、所長を務める。

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坂本 津留代(さかもと つるよ)

井吹台自治会連合会 会長
1993年、西神南ニュータウンに引越し、様々な団体の起ち上げを行う。1995年、井吹台自治会連絡会、1997年、ボランティアいぶき、2001年PO法人ニューいぶきなどの地域活動を行い現在に至る。

こんなにいっぱい 井吹台エリアのコミュニティー

1).2007安心・安全なまちづくり

井吹台自治連合会は、地道なパトロールや門点灯・不法駐車禁止運動の年間目標達成、小中学生のジュニアチームの活動や取り組みなどが評価され、平成19年安心・安全なまちづくり関係功労者内閣総理大臣賞の該当団体に選ばれた。

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2).夏休みラジオ体操

子供たちの規則正しい夏休みのために連合会が主催、18日間にわたって行われた。例年は井吹東小学校で実施のところを、今年は校庭整備のため「井吹台東公園」「井吹思い出広場」の2ヶ所で。合わせて700名を越える児童が参加。

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3).市民救命士講習会

井吹東地域福祉センターにて、緊急事態に適切な行動がとれるよう「市民救命士」の講習会が。神戸市防災安全公社の救急インストラクターらの指導で、AED手配、人工呼吸、心臓マッサージなど、救急救命に必要な一連の動作を学習。

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4).井吹台地区総合防災訓練

井吹東小学校にて実施した地域総合防災訓練に、地域住民や地元小学生ら約100名が参加。消火訓練、負傷者搬送、機材紹介と消防車の見学などを体験。訓練後は「ハイテク工業会」の提供で豚汁がふるまわれた。

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5).井吹台児童館「ぴよぴよ広場」

0歳児から1歳児の親子を対象としたぴよぴよ広場は、毎月第二火曜日の10:30~11:30。親子のふれあいと親同士の交流をはかるつどいを実施。参加は自由で申し込みも不要

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6).井吹台自転車広場

7月19日、地域のマナーを考えるため、自転車の乗り方や駐輪のマナーを親子で学習。会場のセリオ光の広場では、特殊自転車の試乗やヘルメットの試着ができ、スタンプラリーやクイズコーナー、抽選会など盛りだくさんのイベントで賑わった。

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7).いぶきの森を歩こう

家族連れなど700名が参加し、スタンプラリーで7キロのコースを完歩。つぐみ保育園児による和太鼓の演奏、参加者全員に参加賞の配布、井吹台ジュニアチームの小中学生による募金活動、大学生のボランティアなど、若い世代の人々も催しを盛り上げた。

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8).井吹台の防犯活動

毎月第二火曜日と第四金曜日の夜間、井吹台自治連合会が中心となって複数コースを巡回している。また「青色防犯パトロール」では、県警が認めた住民ボランティアが、青い回転灯をつけた防犯パトロール用軽乗用車に乗って地区を巡回。「隅々まで安心できる街」を目指す。

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9).体育クラブ

体育クラブでは、ボールを使ってからだの軸づくりをし、柔軟性、バランス能力などを身につけていく。小学校1から3年生までの低学年の子供が対象で、年会費3000円の登録制。毎年4月に募集。

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