共に神戸で創立。姉妹兄弟のような思い —関西学院創立125周年に寄せて

神戸女学院大学学長 
飯 謙

関西学院の創立125周年、おめでとうございます。姉妹兄弟のような思いのうちに今日までお交わりをいただいている者として、我がことのように嬉しく存じております。
同じ神戸の創立ですが原田の森と山本通り、同じ教育事業を立ち上げますが男子校(後に共学)と女子校、同じミッションスクールでしたがメソジスト派と会衆派。このように、関西学院と神戸女学院は少しずつ特徴を異にします。しかし共に、創立以来のキリスト教主義の伝統を大切にし、「全人教育」を目指し、すでに80年以上にわたってヴォーリズのデザインによるキャンパスを構え、しかも風雪に耐えて自由な学風を保持し、そして互いに、また阪神間の街々とも良質で友好な関係を築き上げてまいりました。それだけに、今回の記念のときを『神戸っ子』の読者の皆様とご一緒にお祝いできますこと、幾重にも嬉しく感じます。地元の皆様と共に、ますます発展されますようお祈りさせていただきます。
神戸女学院も昨年に現キャンパス移転80周年を守り、来年度には創立140周年を迎えます。このような数字は、歴史を勘案すると、それ以上の重さを物語ります。124年や139年の次に、自動的に記念の年に達するのではない、と。そこには、折々に苦難に耐え、困難を引き受けた方々のストーリーが数多あります。欧化主義から国粋主義へとスウィングした時代、十五年戦争の時期、近くは阪神・淡路大震災の頃などなど。これを次の世代へと語り継ぎ、この地で教育の営みを続けさせてもらっている意義を確認しあうことが、〈周年〉という節目の時期にその集団に身を置く者の大切な務めであると考えております。
大学は時代の流れに応じて、いろいろに変わらなければなりません。この機会に、アメリカの神学者ラインホルド・ニーバーの「変えるべきことと、変えざることを識別する知恵を与えたまえ」との言葉を心に刻み、それぞれに志を全うできるよう祈るものです。


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目次 2014年7月号