山口巌さんデザイン「Iwao Yamaguchi」にはファンも多い

[News]婦人帽子製作ひとすじ61年 マキシンの山口巌さん 黄綬褒章受章

婦人帽子「マキシン」で長年、帽子のデザイン・製作にたずさわってきた山口巌さんが、今年春の黄綬褒章を受章した。山口さんは昭和28(1953)年、19歳でマキシンに入社。当時は外国人や裕福なお家の夫人のお客様が中心だったが、百貨店等での展開により一般の女性も帽子を気軽に身に着けるようになった。そんな時代の移り変わりをへて、山口さんは一心に手作りの帽子製作に取り組んできた。1984年から2002年まで専務取締役製造本部長を歴任し、1997年神戸マイスターに認定、これまで兵庫県「技能顕功賞」、厚生労働省「卓越した技能者(現代の名工)」を受賞。1970年の大阪万博でタイムカプセルに封入された婦人帽子を製作したのも山口さん。
マキシンとのダブルネームの「Iwao Yamaguchi」ブランドは、美しいラインと上品なカラーが全身のファッションにとけこむようにデザインされており、百貨店などでも人気を集めている。
80歳になる現在まで、毎日帽子製作に取り組む山口さん。「マキシンの帽子なら大丈夫、という伝統を守りたいという一心だった」と話す。今回の受章は「この道一筋で、わき目もふらず61年やってきたことへのご褒美をいただいたのかな」と語る山口さん。店舗上階にある工房では、山口さんを筆頭に、大勢の職人たちが働いている。温厚な人柄の山口さんは世代をこえて信望も厚い。「後輩も育ってきましたしそろそろ後進に譲らないと」と語る山口さん。その表情には、手がけてきた帽子と同じ、柔らかな温もりが漂っていた。

5月に東京で行われた授章式にて

5月に東京で行われた授章式にて

「帽子がいとおしく、帽子のために生まれてきたような方」と、山口さんを語るマキシン渡邊百合社長

「帽子がいとおしく、帽子のために生まれてきたような方」と、山口さんを語るマキシン渡邊百合社長

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昭和35年のマキシンの工房(右端が26歳の山口さん)

昭和35年のマキシンの工房(右端が26歳の山口さん)

トアロードにあるマキシン本店

トアロードにあるマキシン本店

手作りの帽子は「入社した当時から製作工程はほとんど変わらない」と山口さん

手作りの帽子は「入社した当時から製作工程はほとんど変わらない」と山口さん

山口巌さん(株式会社マキシン製作部常任顧問、現代の名工、神戸マイスター)

山口巌さん(株式会社マキシン製作部常任顧問、現代の名工、神戸マイスター)


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目次 2014年8月号